ビール豆知識第2弾です!今回の話題は修道院でビールを作っている件についてです。
何だか意外な気がしますね~。これにはふかーい訳があるのです。
趣味で作っている訳ではないのです!
ではなぜ厳粛な修道院でビールが作られることになったのでしょう?
今回はその不思議ミステリーを、紐解いていきましょう。(ふしぎ発見風)
修道院でビールを作る目的はいくつかあります。
1つ目は、訪ねてくる修道者や来客をもてなすためです。
今話題のおもてなし精神ですね。
そうして色んな方に来て頂いたほうが修道院にとってもよかったのですね。
お布施や布教活動に一役買っていたのですね。
2つ目は、断食の時期の栄養源としてです。
定期的に訪れる断食。数日から数ヶ月という期間に及ぶこともあったそうです。
その間何も食べないとさすがに辛いです。辛いなんてものじゃないかもしれません。
その期間認められているのは液体を飲む行為だそうです。
そこで重宝!ビールです。
パンはキリストの肉、パンとほぼ同じ材料で作られるビールは『液体のパン』と
呼ばれ修道者にとっても都合のよい飲み物でした。
誰にも怒られることなく、格好の飲む理由もあり、それはもう朝から
ガブガブいっていたのでしょう。ヘベレケで祈祷を捧げる姿を想像すると
面白いですね。
この修道院ビール、実は日本でも結構色んな酒屋さんに置いています。
『トラピストビール』と『アビィビール』です。
トラピストビールとは・・・今現在も修道院で作られているビールです。誰でもトラピストビールを
名乗れる訳ではなく、正式に認められた修道院で作られるビールのみ
トラピストビールを名乗れるようになります。
『シメイ』や『オルヴァル』などの名前で売られているビールがそれです。
現在トラピストビールを名乗ることが出来る修道院は世界で7箇所だけです。
専用グラスは聖杯型(ゴブレット型)と呼ばれる形のグラスです。
アビィビール・・・もともとは修道院で作っていたビールを現在はその醸造方法をビールメーカーに託して、
そこから発売されているビールです。
『レフ』や『アベイ・デ・ロック』などがあります。
味は実に様々で、特徴も違います。個別の特徴についてはまたビール紹介のコーナーでお伝えしたいと思います。
修道院の奥深い歴史に思いを馳せて一杯いかがですか?